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November 2018

November 01, 2018

CAVOK通信 第58号

〇ハロウィンでした

10月31日はハロウィンでした。

諸説ありますが、1997年に東京ディズニーランドで行われたイベントが
日本で行われた最初のハロウィンイベントだと言われています。
最近では日本でもかなり定着してきたようです。

日本をはじめ戦後に導入された地域では、特にアメリカが起源の習慣と
捉えられているハロウィンですが、もとは自然崇拝や精霊信仰を
宗教的背景に持つケルト人の収穫祭でした。
ですから、アメリカ大陸へ移住したピューリタンの間では非キリスト教的な
習慣として強く否定されていましたが、19世紀にアイルランドやスコットランド
からの移民が増えていく過程でアメリカの文化として定着していったようです。

行事としては、皆さんご存知の通り、魔女やお化けに仮装した子供たちが
近くの家を訪ねては「トリック・オア・トリート(Trick or treat. 「いたずらか、
お菓子か」)」と唱え、訪ねられた方は、カボチャの菓子を作り、
子供たちはもらったお菓子を持ち寄り、ハロウィン・パーティを
開いたりするというもので、もはや宗教的意味はなく形だけが継承されています。

一方で、西日本を中心とした各地には「亥の子」という年中行事があります。
亥の子餅を作って食べ子孫繁栄を祈ったり、子供たちが地区の家の前で
地面を石で搗いて回ったりします。

地域によって細かな点は異なりますが、ハロウィンと同様に子供が神(精霊)の
遣いとして家々を訪ね、神の言葉を伝えるとともに、大人が子供の指示に従い、
それによってモノを貰うという点はよく似ています。

コラムニストの堀井憲一郎さんは、ハロウィンの背景にあるケルトの精霊信仰と
日本人の持つ「八百万の神々」を感じる感覚の共通性を踏まえ、
その感覚を持ちながら土地の恵みと切り離された都市生活者の
新たな秋祭りとしてハロウィンを捉えなおしています。

そう考えると、都市化が進めば進むほど、従来の秋祭り(収穫祭)が
ハロウィンのような宗教性のない、土地の風俗習慣とかかわりのない
イベントに置き換わっていくのかもしれません。

参考文献:現代ビジネス 2018/10/30 
       ハロウィンの夜、なぜ若者は「渋谷で」ハメを外してしまうのか
       https://gendai.ismedia.jp/articles/-/58202


〇子供と本とその環境

今年も10月27日から11月9日の間は読書週間です。
夜も長くなって読書には最適な季節です。
とはいえ、普段から読書の習慣がないと、読書週間といえども
なかなか本に手が届きません。

その一方で、読書の習慣のある人は読書週間であるなしに関わらず
本を読んでいるわけで、そんな人たちとの差は開く一方です。

確かに、子供のころの記憶をたどってみても本を読む子は
成績が良かったような気がします。このことは「脳トレ」で有名な
東北大学の川島隆太教授のグループの調査によってデータ
としても裏付けられました。

4万人の児童・生徒のデータを分析した結論は、「読書の時間が
長い子供はその時間が短い子供よりも、成績が良い。ただし、
1日の読書時間が2時間を超えると1~2時間程度の読書時間の
子よりも成績は悪い。十分な睡眠時間と学習時間を確保している
子供は、読書時間と成績に『単調増加の関係』がある」というものです。

要するに、読書はした方が成績に良い影響を与えるが、
時間をかけすぎると物理的に学習時間へしわ寄せがいく
ということですね。
これは当たり前と言えば当たり前の結果で、
部活でも同様なことが言えるように思います。

ですが、本と子供の間にはそれよりも決定的で不思議な
関係があることも報告されています。

それはオーストラリア国立大学と米ネバダ大学の研究者グループが、
2011〜2015年に31の国と地域で、25〜65歳の16万人を対象に
行った調査の結果です。

それによると、「16歳の時に家に本が何冊あったかが、
大人になってからの読み書き能力、数学の基礎知識、
ITスキルの高さに比例する」ということです。

もう少し具体的に言うと「本がほぼない家庭で育った場合、
読み書きや算数の能力が平均より低かった。
自宅にあった本の数とテストの結果は比例し、
テストが平均的な点数になるのは自宅に80冊ほど
あった場合だった」そうです。

しかも「言葉の読み書き」の能力と「数字」的な能力のどちらも
強化することがわかったというから驚きます。

さらに不思議なのは、それらの本を読めることや、
多くの本を読んだことが読み書きや数学の能力の
開花に影響しているわけでもないようです。

今のところの結論は、「親や他の人たちが本に囲まれている
様子を目にすること」つまり、そんな環境が子供たちの周囲に
あることだけだといいますから、ますます理解に苦しみます。

人間の能力は、私たちが思っている以上に複雑で
奥が深いものなのだろうと思います。

参考文献:東洋経済ON LINE 2018/10/27
       本をよく読むのに「成績が伸びない子」の急所
       https://toyokeizai.net/articles/-/245535
 
       Newsweek日本版 2018/10/18
       子どもの時に、自宅に紙の本が何冊あったかが一生を左右する        
       https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/10/ok-11.php

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